もしかしたら、先に裏切っていたのは親のほうかもしれません
子育てをしていると、こんな風に感じたことはありませんか?
「高学年になったあたりから、子どもが親の言うことを聞かなくなった」
「暴言や暴力が増えてきて、手に負えない」
「ゲームやスマホの約束も破られてばかりで、もう信用できない」
かつては素直で可愛かったわが子。
あの頃が嘘のように、今では裏切られてばかりだと感じてしまう…。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいのです。
本当に「子どもが親を裏切った」のでしょうか?
子どもは、親を裏切らない存在だった
「親は子どもを裏切らない。ずっと味方だよ。」
よく聞く言葉ですよね。だけど、私は少し違う見方をしています。
むしろ、小さな子どもほど、親を決して裏切らないのではないでしょうか?
なぜなら、子どもにとって親は「絶対的な存在」。
叱られても、怒られても、ずっと親を信じ、慕い、頼ってくれています。
たとえば——
• 子どもが友達を叩けば「叩いちゃダメでしょ」と叱る親。
でも、親が子どもにキツイ言葉をかけても、子どもは反抗しません。
• 子どもが物をなくせば「整理整頓していないからでしょ!」と怒る親。
でも、親が財布を落としても、子どもは静かについてきてくれる。
• テストで悪い点を取ればゲームを没収される。
でも、親が料理に失敗しても、子どもは「おいしいよ」と言ってくれる。
親以上に、子どもの方が我慢したり、気を遣ったりしていたのではないでしょうか?
それでも、子どもはずっと親のそばにいた
子どもは、「お母さんを喜ばせたい」「お父さんに褒められたい」と素直な気持ちで親のそばにいます。
その思いがずっと続くことは、当たり前ではありません。
頑張っても褒められない
我慢しても理解されない
待っても優しい言葉が返ってこない
そんな日々が続いたら、大人でも悲しくなりますよね。
そしてやがて、人は「裏切られた」と感じるようになります。
子どもも同じです。
反抗期や思春期にぶつかり合いが増えるのは、
その根っこに、**子どもの中に積もった「裏切られた気持ち」**があるのかもしれません。
裏切ったのは、本当は親だったのかもしれない
大人は「子どもが変わってしまった」と言いがちです。
でも、本当に変わったのは誰だったのでしょう?
子どもが親を裏切ったのではなく、
親が子どもを裏切ってしまっていたのではないでしょうか。
では、これからどうすればいいのか?
答えはとてもシンプルです。
1. 今までの関わりを振り返る
「あの時の言葉、傷つけたかもしれない」
「一方的に叱ってばかりだったかも」
そんな気づきが、関係修復の第一歩です。
2. 子どもに謝る、向き合う
どんなに反抗的に見えても、子どもは根っこで親が大好きです。
親が素直に謝り、誠実に向き合えば、きっと伝わります。
もちろん、すぐには変わらないかもしれません。
でも、時間をかけて関係を築き直すことはできます。
子どももひとりの人間。
だからこそ、尊重と愛情が必要です
「自分の子どもだから言っていい」
「親だから叱って当然」
そんな当たり前を、少し見直してみませんか?
子どもとの関係も、人と人との関係性のひとつ。
そこに必要なのは、お互いの思いやりと信頼です。
子どもが成長していく中で、
一番大切なことは——
**「自分は愛されている」「信じてもらえている」**と感じられること。
どうか、今一度。
子どもを見つめて、あなた自身の関わりを振り返ってみてください。
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